2024.11.11

未経験でも製造業へ転職できる!その理由と受かるポイント

転職サイトを眺めていると「製造業・未経験OK」の文字。
「本当に自分でもできるの?」「知識も経験もないけど、応募して大丈夫?」
そんなふうに疑問を感じた方も多いはず。

実は、製造業は未経験からチャレンジしやすい業界のひとつ。
人手不足で中途採用に積極的なうえ、教育制度も整っていて、ゼロから仕事を覚えられる環境が揃っています。
この記事では、そもそも製造業ってどんな仕事があるの?という基礎から、未経験でも転職しやすい理由、応募時のポイント、そして働く魅力までを紹介します。

【この記事でわかること】

 

製造業の基礎知識

製造業とは

製造業は、原材料や部品を加工して製品をつくる産業です。
高い技術力や品質管理、効率的な生産体制から、自動車や電化製品、食品、衣料品など私たちの暮らしに欠かせないモノを生み出しています。
2023年時点では、日本のGDPの約2割(※)を占めるほどの大きな産業。
近年はIoTやAIを取り入れた「スマートファクトリー化」も進んでいます。

※参照元:経済産業省┃製造業の業績動向

製造業の主要職種

商品開発・商品企画

商品開発・商品企画は、市場のニーズを分析し、新製品のアイデアを生み出す職種です。
顧客の要望や最新の技術トレンドを踏まえ、製品部門や生産工場と協力しながら企画・開発を進めます。

生産管理

生産管理とは、製品の企画から出荷までを円滑に進めるための製造工程全体を管理する業務です。
具体的には、製造する製品の種類や数量、納期を計画し、資材の調達や在庫管理を行います。
また、必要な従業員数を見積もり、人員の調整も行います。

設備管理

設備管理は、製造ラインの機械や設備のメンテナンスを行う職種です。
故障の予防や修理、設備の改善提案なども行います。
機械や電気に関する知識と、迅速な対応力が求められます。

検査・検品

検査・検品は、製品の品質をチェックする重要な職種です。
目視や測定器を使用して、製品が規格通りに作られているかを確認します。
細心の注意力と正確性が求められる仕事です。

品質管理

品質管理は、製品の品質基準を設定し、それを維持するための施策を立案・実行する職種です。
不良品の原因分析や改善策の提案なども行います。分析力と問題解決能力が必要とされます。

組み立て

組み立ては、部品を組み合わせて製品を完成させる職種です。
手作業や機械を使用して、正確かつ効率的に作業を行います。
細かい作業が得意で、忍耐力のある人に向いています。

機械オペレーター

機械オペレーターは、製造機械の操作や監視を行う職種です。
機械の設定やトラブル対応も担当します。
機械の知識と安全管理への意識が必要で、技術の進歩に応じて学習する姿勢も求められます。

営業

製造業の営業は、自社製品の顧客に提案・販売する職種です。
製品知識はもちろん、顧客のニーズを理解した提案ができる能力、コミュニケーション力、交渉力が求められます。

 

未経験でも製造業へ転職できる理由とは?

製造業は人手が不足しているから

経済産業省・厚生労働省・文部科学省が発表した「2025年版 ものづくり白書」では、製造業に影響を及ぼしている社会情勢として以下3つが上位に入っています。


※画像引用元:経済産業省・厚生労働省・文部科学省┃2025年版 ものづくり白書(令和6年度 ものづくり基盤技術の振興施策)

■原材料価格(資源価格)の高騰 93.6%(前年比+1.7%)
■エネルギー価格の高騰 87.6%(前年比+5.3%)
■労働力不足 66.7%(前年比+7.5%)

なかでも「労働力の不足」に関しては、前年と比べて7.5%も増加。
製造業の現場における「人手不足」を裏付けています。

人材確保に向けて中途採用に力を入れているから

経済産業省が発表した報告書によると、製造業では人材確保に向けて以下の取り組みを行っています。

■賃上げ 79.3%
■中途採用の強化 74.3%
■新卒採用の強化 46.8%

数値からもわかるように、特に中途採用を積極的に行っている姿勢が読み取れます。

※参照元:経済産業省┃令和6年度製造基盤技術実態等調査事業(我が国ものづくり産業の課題と対応の方向性に関する調査)報告書

製造業では教育体制が整っているから

製造業の多くの企業では、新入社員や未経験からの転職者に対して段階的な教育体制を用意しています。
最初は単純な作業から始め、徐々に技術や知識を身につけながら、より複雑な業務へとステップアップできます。
例えば、ライン作業では簡単な組立や梱包作業から始めます。
その後、品質チェックや機械操作など、より責任のある作業を任されるようになるのです。
また、OJT(On-the-Job Training)が重視されていて、実際の業務を通じて必要なスキルを学ぶことができます。
先輩社員からの指導や同僚との協力を通じて、仕事の内容だけでなく、職場文化や安全管理についても学ぶことができます。
このように、製造業には未経験からスタートしても着実にキャリアを築いていける環境が整備されているのです。

 

製造業に向いている人の特徴

ものづくりへの興味がある人

「どうやって作られているのかに興味がある」「自分の手で形にするのが好き」
そんな気持ちがある人は、製造業の現場を楽しめる可能性が高いです。
製造業では、自分がつくったものが「モノ」として目に見えるのが大きな特徴。
完成品に触れたときの達成感や、自分の仕事が社会の役に立っている実感は、ものづくりならではのやりがいと言えるでしょう。

★POINT:完成品が世の中に出る「喜び」を味わえる

細かい作業をコツコツ続けられる人

製造業の現場では、同じ作業を何度も繰り返すことが多いのも特徴のひとつ。
部品をひとつひとつ組み立てたり、決まった手順で製品を検査したり、単調に見える作業でも集中力を保ち、正確に進めるには根気と丁寧さが必要です。
そうした作業に「飽きずに取り組める」ことは、実はとても大きな強み。
「目立つのは苦手だけど、コツコツ積み重ねるのは得意」
そんな人こそ、製造現場で頼られる存在になれるでしょう。

★POINT:派手さよりも安定感。地道に頑張れるのは長所です。

手先が器用な人

細かい部品の組み立てや、微妙な力加減が求められる工程では、感覚の鋭さと丁寧な動きが求められます。
ミリ単位のずれが製品不良につながる世界では、「手先の器用さ」は大きな武器になります。
また、器用さだけではなく「きちんとやりたい」という几帳面さも大事な要素。
自分では気にしすぎだと思っていたこだわりが、製造の現場では「精度の高さ」につながることもあるのです。

★POINT:「細かい」と思われがちな性格も、製造業では大歓迎。

安全・ルールを守れる人

製造業の現場では、機械を扱ったり、重いものを運んだり、危険を伴う作業もあります。
だからこそ、製造業は“安全第一”が原則。
怪我や事故を防ぐために「決められた手順やルールを守れること」は、何よりも大切です。
「まあ、いいか」で済まされるような場面はほとんどありません。
そのぶん、慎重に物事を進めるのが得意な人にはぴったりな環境と言えるでしょう。

★POINT:「気を抜かない人」が信頼される。

チームでの連携ができる人

製造業の仕事は、一人で完結するものではなく、前後の工程をつなぐチームプレーが基本。
しかし、いわゆる「コミュニケーション力が高い」「誰とでも明るく話せる」といったレベルじゃなくても大丈夫です。
大事なのは「次の人が困らないように、きちんと引き継ぐ」「異常があればすぐに伝える」といった報連相の意識です。

★POINT:おしゃべり上手じゃなくていい。「伝える力」があれば◎

改善意識のある人

製造業では、「ムダを減らして効率を上げる」ことが常に求められます。
そのため、「この作業、こうしたほうがラクじゃない?」「ここの流れ、もっとスムーズにできるかも」と気づける人は、とても重宝されます。
現場の人だからこそ見えることや気づける視点があり、改善提案が会社の利益にもつながります。

★POINT:小さな「やりにくさ」や「引っかかり」に敏感な人は、現場を変える力を持っている。

 

未経験から製造業に応募する際のポイント

製造業への転職理由と志望動機を明確にする

未経験から製造業にチャレンジする場合、面接で必ず聞かれるのが「なぜ製造業を選んだのか」という理由です。
「なんとなく」「どこでもよかったから」では説得力がありません。
「手を動かしてものづくりをしたいと思った」「現場での仕事にやりがいを感じたかった」など、自分の過去の経験や興味と絡めて理由を伝えると熱意が伝わりやすくなります。

もし前職がまったく別の業界でも「前職で感じた課題を解決したくて製造業を選んだ」「身近に製造業で働く人がいて話を聞いているうちに興味が湧いた」など、きっかけやエピソードを交えて話すことが大事です。
また、志望動機は応募先の企業や仕事内容に合わせて具体的に書きましょう。
「貴社が取り組んでいる○○の分野に関わりたい」「未経験でも成長できる環境で成長して、貢献したい」など応募企業ならではの理由を入れると、しっかり調べている印象を与えられます。

 

募集要項で求められていることを把握する

製造業の求人では、未経験OKと書かれていても企業ごとに求める人物像や必要なスキルは違います。
まずは募集要項をしっかり読み込んで「どんな人材を求めているのか」「どんな業務を担当するのか」を確認しましょう。
例えば「体力に自信がある方歓迎」「夜勤や交替勤務に対応できる方」「細かい作業が得意な方」など、求人ごとに求められる特徴や働き方がはっきり記載されています。
自分の強みやこれまでの経験で活かせそうな部分があれば、面接や応募書類で具体的にアピールできるようにしておきましょう。
また、工場見学や職場体験を実施している企業も多いので、実際に職場の雰囲気を知るチャンスがあれば積極的に活用しましょう。
事前に仕事内容や求められることを理解しておくと、入社後のミスマッチも防げます。

 

応募前に知っておきたい、製造業で働く魅力

製品をつくるというやりがい

自分が関わったモノが実際に世の中に出回り、誰かの生活に役立っていると実感できるのが製造業ならではの醍醐味
例えば、車や家電、食品など、身近な製品を自分の手でつくることで「社会の一部を支えている」という達成感が得られます。
抽象的な業務よりも「成果が目に見える仕事」に魅力を感じる人にはぴったりです。

深夜帯勤務で高収入を目指せる

夜勤や交代制勤務がある現場では、深夜手当や交替手当がつくことが多く、同じ作業でも日中より高い給与が得られます。
「体力に自信がある」「しっかり稼ぎたい」という人にとっては、安定した収入アップにつながります。

対人ストレスが少ない

製造業の仕事は、接客業に比べて人と接する機会が少ないため、対人関係のストレスが発生しにくいというメリットがあります。
もちろんチームワークは必要ですが、基本的には決められた作業を黙々と進めることが大切。
必要以上のコミュニケーションは発生しにくい環境と言えます。
「職場の人と最低限のやり取りで働きたい」「人間関係が原因で仕事を辞めたくない」という人と製造業のマッチ度は高いです。

残業が少ない

生産ラインの業務は時間や工程がきっちり決まっていることが多く、「定時で帰れる」現場も少なくありません。
特に大手メーカーや下請けでもしっかり管理されている企業では、残業の有無や時間がルール化されていて、生活リズムが崩れにくいです。

学歴に関係なくキャリアアップを目指せる

製造業では現場での経験や資格、技能が評価されやすく、学歴に左右されにくいのが特徴です。
真面目に働いてスキルを磨けば、ラインリーダーや班長、管理職などへの昇進も現実的。
「手に職をつけて、自分の力で上を目指したい」という人には、チャレンジの場が広がっています。

福利厚生が充実している企業が多い

大手メーカーや優良な工場では、社員寮や社食、家族手当、資格支援制度など、福利厚生が手厚いところが多いです。
長く働き続けるうえで、生活面のサポートがあるのは大きな安心材料になりますし、「働きやすさ」で企業を選びたい人にも嬉しいポイントです。

 

【未経験者向け】製造業への転職Q&A

必要な資格はある?

基本的には不要です。
ただし、以下のような資格があると有利になる場合もあります。

・フォークリフト運転技能講習修了証
・玉掛け技能講習
・危険物取扱者(乙種第4類)
・機械保全技能士

もちろん、必要に応じて入社後に取らせてもらえることもあるので、未取得でも心配しなくてOKです。

製造業はきついって聞くけど、本当?

確かに、人によって「向き・不向き」はあります。

・立ちっぱなしや単純作業が苦手な人
・体力に自信がない人
・機械音や油のにおいが苦手な人

上記のような人には少ししんどく感じるかもしれません。一方で、

・黙々と作業するのが得意
・決められたことをコツコツ続けられる
・チームで協力するのが好き

という人には向いていることが多いです。

正社員になれる?

正社員登用制度のある企業も多くあります。
最初は派遣や契約社員スタートでも「真面目に働けば正社員登用のチャンスがある」という会社も多数。
ただし、希望するなら「登用制度がある会社かどうか」はしっかりチェックしましょう。

女性でもできる仕事はある?

もちろんあります。

・軽作業(検品・梱包など)
・座り仕事(部品の検査など)
・クリーンルーム内での作業(髪の毛など異物混入を防ぐ環境)

などは女性が多く活躍している職場です。「女性歓迎」と明記されている求人もあります。

どんなスキルが身につく?

「モノづくりの現場で必要なスキル」が自然と身につきます。

・工程を正確にこなす力
・異常に気づく観察力
・チームで動く協調性
・段取り力や改善意識

など、現場経験を重ねることで工場以外の仕事にも活かせるスキルが身につきます。

30代・40代でも未経験で製造業に転職できる?

30代や40代でもチャンスはあります。
製造業では「継続して働けるかどうか」や「体力・姿勢・素直さ」が重視されます。
実際、30代・40代で未経験からスタートして活躍している人も多く、逆に「社会人経験があって落ち着いている」ことは高評価を受けやすいポイントです。

工場によってなにが違うの?

「つくっているモノ」「職場環境」「ルールや雰囲気」が大きく違います。
自分の性格や体力に合う職場を選ぶのがコツです。

【例】
・食品工場:清潔で衛生ルールが厳しい
・電子部品:細かい作業が多く、集中力や視力が求められる
・自動車関連:パーツが大きく、体力重視の傾向

 

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まとめ

製造業への転職は、未経験者にもチャンスがあります。
現場の人手不足や中途採用の積極化、充実した教育体制といった背景があるからこそ「経験がないから無理」とあきらめる必要はありません。
応募時には、自分なりの志望動機や強みをしっかり伝えることが重要。
また、製造業ならではの魅力である、ものづくりの楽しさや高収入、働きやすい環境に惹かれる人にとっては、大きなやりがいを感じられる仕事です。
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